一人社長が自分で決算をするとき、会計ソフトは「帳簿をつける道具」です。けれど、決算で本当に手間がかかるのは、その先の 法人税の申告書 です。会計ソフトを選ぶときは、申告書までをどう作るかを一緒に考えておくと、決算の時期にあわてずに済みます。

見るところは5つ

  1. 銀行・カードと連携できるか明細を自動で取り込めると、入力の手間が大きく減ります
  2. 決算書を作れるか貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表
  3. 消費税の申告書を作れるか課税事業者の場合
  4. 法人税の申告書(別表)を作れるか同じサービスで作れるか、別のソフトが要るか
  5. 使っているパソコンで電子申告まで終わるか特にMacの場合

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1. 銀行・カードとの連携

クラウド会計の多くは、銀行口座やクレジットカードと連携して、明細を自動で取り込めます。取り込んだ明細に勘定科目をつけて登録すれば、仕訳になります。

取り込んだあとの「勘定科目をつけて登録する」作業は、AIに手伝ってもらうこともできます(「1年分の仕訳をAIに手伝ってもらう」)。

2〜3. 決算書と消費税

主なクラウド会計は、決算書と消費税の申告書を作れます。たとえばマネーフォワード クラウド会計は、「決算・申告」のメニューに、固定資産台帳、消費税集計、消費税申告、決算書が並んでいます。

4. 法人税の申告書は「別に考える」ことが多い

法人税の申告書は、会計ソフトだけでは作れないことが多い書類です。主な作り方は次のとおりです。

会計ソフトと同じ会社のサービスで作る

freee会計を使っている会社は、別に「freee申告」を契約すると、法人税の申告書・内訳書・概況書を作って電子申告までできます(freee会計の有料プランだけでは使えません)

会計ソフトのデータを、申告書のソフトに取り込む

マネーフォワード クラウド会計の場合、「達人シリーズ」(Windows用のソフト)との連携や、会計データを取り込めるクラウドの申告ソフトを使う方法があります

国税庁のe-Taxソフトで作る

無料。ただしWindowsのパソコンで使うソフトで、決算書の数字を自分で入力します

申告書だけ税理士に頼む

決算だけ頼める税理士・サービス

料金は「申告書を出力する・電子申告する年だけ有料」のものもあります。会計ソフトの月額と合わせて、1年分の費用で比べます。

会計ソフトで決算書を作ったあと、法人税の申告書を作る4つの方法を経て、e-Tax・eLTAXで申告するまでの図

5. Macで電子申告まで終わるか

Macを使っている場合は、特に次の点を確かめます。

  • 国税庁のe-Taxソフト(ダウンロード版)はWindowsで使うソフトなので、Macではそのまま使えません
  • クラウドの申告ソフトでも、電子署名に使える電子証明書が、Macでは限られることがあります(マイナンバーカードは使えることが多い)
  • マイナンバーカードを読むためのICカードリーダー、または対応するスマホが必要です
  • 地方税の電子申告に使うeLTAXの「PCdesk」も、申告書を送れるのはWindowsで使うダウンロード版です(ブラウザのWEB版では送れません)

使う予定のソフトの「動作環境」のページで、Macと電子証明書の対応を確かめておきます。

途中で乗り換えるとき

会計ソフトは、期の途中で乗り換えると、期首からの仕訳を移す手間がかかります。乗り換えるなら、期のはじめ(期首)がいちばん楽です。

一人社長の会社のおすすめの組み合わせ

仕訳を自分で、申告書まで1つのサービスで

会計と法人税申告が同じサービスにあるもの

使い慣れた会計ソフトのまま

会計ソフト+データを取り込める申告ソフト

はじめての年は安全に

会計ソフトで仕訳まで → 申告書は税理士

この連載では、運営者がマネーフォワード クラウド会計で仕訳と決算書まで作り、法人税の申告書は別に作る流れを紹介します。

この記事は一般的な情報です。各ソフトの機能・料金・動作環境は変わることがあるので、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください。