住民税の 特別徴収 は、会社が役員や従業員の住民税を報酬から差し引いて、本人の代わりに市区町村へ納める仕組みです。役員報酬から所得税を源泉徴収している会社は、社長1人の会社でも、原則として特別徴収をすることになります。

特別徴収とは

普通徴収

市区町村から届く納税通知書で、本人が年4回に分けて納める

特別徴収

勤め先が毎月の報酬から差し引いて納める

個人の住民税の納め方は、この2つです。

東京都主税局の案内では、所得税を源泉徴収して国に納める義務がある事業主は、原則として個人住民税も特別徴収をする必要があるとされています。役員報酬を払い、所得税を源泉徴収している一人社長の会社は、これにあてはまります。

1年の流れ

特別徴収は、6月から翌年5月までの1年を単位に動きます。

  • 1月末まで会社が、前の年に払った報酬を「給与支払報告書」で市区町村に出す1月末に出す書類
  • 5月31日まで市区町村から会社に「特別徴収税額の決定通知書」が届く1年分の税額と、毎月差し引く額が書いてある
  • 6月〜翌年5月毎月の報酬から決まった額を差し引く(年12回)
  • 翌月10日まで差し引いた月の翌月10日までに、市区町村に納める

税額は前の年の所得をもとに市区町村が計算するので、会社が計算するものではありません。通知書に書かれた月ごとの額を差し引きます。決算月ごとの1年の流れは「決算月別の年間スケジュール」で確認できます。

納付期限は翌月10日

差し引いた住民税は、翌月10日までに、市区町村(または金融機関)に納めます。期限が土日祝日にあたるときの扱いは、市区町村の案内で確かめます(中央区の案内では、次の日が期限)。

よくある勘違い

納める先は、会社がある市区町村?

そうではありません。個人住民税は 1月1日に本人が住んでいた市区町村 が課税するので、納める先はその市区町村です(決定通知書を送ってきた市区町村です)。

年2回にまとめる「納期の特例」

給与を受ける人が常に10人未満の会社は、市区町村に申請して承認を受けると、納付を年2回にまとめられます。

6月〜11月に差し引いた分

12月10日まで

12月〜翌年5月に差し引いた分

翌年6月10日まで

中央区(東京都)の案内による期限です。

毎月の差し引きはふつうどおり行い、納める回数だけをまとめる仕組みです。申請書の名前や出し方は市区町村ごとに案内があるので、社長が住んでいる市区町村のホームページで確かめます。源泉所得税の納期の特例(税務署)とは別の手続きなので、それぞれ申請が必要です。

納め方

市区町村や金融機関の窓口で納めるほか、eLTAXの「地方税共通納税システム」を使うと、インターネットバンキングやダイレクト納付で、複数の市区町村の分を一度の操作で電子的に納められます(杉並区の案内)。

役員や従業員に変わりがあったら

東京都主税局の案内では、退職・休職・転勤などの異動があったときは、異動があった月の翌月10日までに「特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を、決定通知書を送ってきた市区町村に出します。一人社長の会社で社長が報酬をやめる場合などに関係します。

参考

この記事は一般的な情報です。会社ごとの判断は、市区町村の担当や税理士などの専門家に確認してください。