株式会社は、毎年の定時株主総会で決算を承認したあと、その内容を世の中に公開しなければなりません。これを 決算公告 といいます(会社法440条)。株主も役員も社長1人だけの会社でも、株式会社であれば義務があります。

決算公告が必要な会社・いらない会社

必要

株式会社社長1人だけの会社でも

いらない

  • 合同会社
  • 特例有限会社(旧有限会社)
  • 有価証券報告書を出している会社

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いつ出すか

定時株主総会のあと「遅滞なく」出すことになっています。何日以内という決まりはありませんが、総会のあと早めに手配します。官報は申し込みから掲載まで2週間ほどかかります。

  1. 決算書(計算書類)を作る
  2. 定時株主総会で承認する議事録を作る
  3. 定款で決めた方法で、決算公告を出す総会のあと遅滞なく

一人社長の会社の流れです。

決算公告の時期の目安は、決算月ごとの「年間スケジュール」に載せています。

公告の方法は定款で決まっている

どの方法で公告するかは、会社の定款に書いてあり、登記簿(登記事項証明書)にも「公告をする方法」として載っています。定款に定めがない会社は、官報になります。

官報・日刊新聞・電子公告の3つの方法を、載せる内容と費用で比べた図

1. 官報に載せる

国が発行する官報に載せる。いちばん多く使われている

  • 載せる内容:貸借対照表の要旨でよい
  • 費用の目安:2枠で8万円前後(2026年時点。料金は改定されることがあるので、申し込む前に官報販売所などで確認)
  • 申し込み:全国の官報販売所や、申し込みを代行するサービスから

2. 日刊新聞に載せる

時事を扱う日刊新聞に載せる

  • 載せる内容:要旨でよい
  • 費用:官報より高くなることが多い

3. 電子公告(ホームページに載せる)

会社のホームページに載せる

  • 載せる内容:貸借対照表の全文
  • 掲載の期間:定時株主総会の終わった日から5年間、続けて載せる
  • 費用:掲載そのものにはかからない

よくある勘違い

電子公告にすると、決算公告にも調査機関の調査がいる?

いりません。電子公告を公告の方法にしている会社が、ほかの公告(合併など)を電子公告でするときは調査機関の調査が必要ですが、決算公告にはこの調査はいりません。

官報の会社でも、ホームページに載せて済ませる方法

公告の方法が官報や日刊新聞の会社でも、貸借対照表の全文をホームページなどに5年間載せれば、官報への決算公告をしなくてよい方法があります(会社法440条3項)。この方法を使うには、載せるページのURLを登記する必要があります(登録免許税がかかります)。毎年の官報の費用と比べて選びます。

出さないとどうなるか

決算公告をしなかったり、間違った公告をしたりすると、100万円以下の 過料 の対象になると会社法で決められています(会社法976条)。過料は、決められた手続きを怠ったときに支払いを命じられるお金です。

実際には出していない会社も少なくないと言われますが、義務であることには変わりません。取引先や金融機関が、会社の信用を確かめるときに見ることもあります。

用語の意味は「用語集」の「決算公告」「計算書類」「過料」でも確認できます。

参考

この記事は一般的な情報です。会社ごとの判断は、法務局や司法書士・税理士などの専門家に確認してください。